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国立新美術館での展覧会「イメージ・ナラティブ」国立新美術館で開催される「日本の現代美術における文学」展について


Keizo Kitajima, TSILCARL VILLAGE ARMENIA (From the series USSR 1991), 1991/2019, Pigment print 66.0×93.0cm Collection of the artist ©KITAJIMA KEIZO

2019年8月28日から11月11日まで、国立新美術館東京では、日本の現代美術作家6名によるグループ展を開催します。展覧会のタイトルは「イメージの物語」。日本の現代美術における文学」。タイトルの通り、日本の現代アートシーンにおける文学的表現に焦点を当てた展覧会です。出展作品には文学的な要素が共通しており、詩のような比喩的な表現がなされています。直接的なメッセージを表現するのではなく、作品の中の時代や場所、人物を想像することを示唆している。

国立新美術館の展覧会公式発表によると、古代ローマの詩人ホラーチェの『アルス・ポエティカ』に由来する、「絵画も詩であるように、詩も詩である」という意味の「Ut pictura poesis」という言葉があります。この言葉は、絵画(視覚芸術)と詩がいかに密接に結びついているかを説明する際によく引用されます[1]。

今回紹介する6人の日本人現代美術家は、1950年代生まれの北島敬三から1980年代生まれのミヤギフトシまで、年齢も様々だ。美術館に入ると、まず第1室を占めるのは、国内外で活躍する田村友一郎氏。部屋全体が「幻覚」をコンセプトにした彼の新作「スカイアイズ」となる。作家は、日本でいう “幻覚 “とは “空に浮かぶ目 “という意味であることに着目しました。言葉やイメージに由来する物語を考えることは、より作品を鑑賞する上で参考になるだろう。

第2展示室では、ミヤギフトシが本展のために制作した新作インスタレーション作品「In a Welllit-lighting Room. 本展では、写真26点、映像5点、音で構成された新作インスタレーション作品「二人の登場人物の対話」を展示します。作品の中で提示される風景や会話は、ミヤギの経験と密接に結びついています。ミヤギは、沖縄に関連してセクシュアリティやマイノリティの問題に注目してきました。作品を通して観客の想像力を刺激することで、沖縄をめぐる社会問題を問いかけています。


Erika Kobayashi, My Torch, 2019, C print 54.9×36.7cm (each, set of 47)
Collection of the artist ©Erika Kobayashi Courtesy of Yutaka Kikutake Gallery Photo: Kasane Nogawa



東京を拠点に活動するアーティストのErika Kobayashiが、room3にてインスタレーション作品を展示します。room3での展示作品は、核兵器の原料となるウランと1940年の東京オリンピックの聖火にまつわる物語を辿ります。Kobayashiは、オリンピックの聖火が日本に届かなかったという歴史の皮肉な物語と、日本が原爆開発のためにドイツから輸入しようとしたウランに着目しました。

第四に、豊嶋康子は棚とパネルを再解釈しています。棚」シリーズでは、豊嶋は棚の主板よりもはるかに精巧にデザインされた脚部を持つ棚を制作しています。これにより、豊嶋は棚の主役と副役を逆転させています。一般的なものをシンプルに変換することで、私たちの認識を考えさせてくれます。また、パネルシリーズでは、合板パネルの表面を加工するのではなく、裏面を加工した作品を発表しています。


Yasuko Toyoshima, Square Margin Throwing Star, 2018, Plywood, linseed oil, oil paint 91.0×91.0×2.7cm Collection of the artist

第5室代表のChikako Yamashiroは、沖縄の米軍基地や戦争にまつわる問題点や問題点を、地元の人たちの視点から映像作品として紹介しています。”チンビン・ウエスタン 本展のために新たに制作された「家族の表象」は、沖縄県名護市辺野古地区に駐留する米海兵隊の新基地建設計画をめぐる地元の問題を扱った作品です。

最後に第6室では、長年写真家として活躍してきた北島敬三氏による「ソ連1991」「EASTERN EUROPE 1983-1984」「UNTITLED RECORDS」シリーズを紹介します。”USSR 1991」「EASTERN EUROPE 1983-1984」シリーズは、ソ連の国家体制が崩壊しつつあった頃の共産主義東欧諸国やソビエト連邦の社会や人々の雰囲気を感じることができます。人と社会を写した歴史写真シリーズだけでなく、「UNTITLED RECORDS」シリーズを見ていただければわかるように、北島は風景写真にも力を入れています。このシリーズは、2011年に発生した東日本大震災後の廃墟となった小屋や倉庫、テント、瓦礫などを収録しています。

6人のアーティストの作品を6つの部屋に分けて展示することで、現代アートの異なる特徴や多様な魅力を楽しむことができるようです。そのため、注目の作品や作家がバラエティに富んでいるのがこの展覧会の特徴といえるでしょう。しかし、日本の現代アートシーンを理解しながら、文学的な表現を見出すことも可能であることを忘れてはならない。本展では、「イメージの物語。日本の現代美術の中の文学」という大きなテーマのもと、「イメージ・ナラティブ:日本の現代美術の中の文学」を開催します。

“イメージの物語。現代日本美術の文学」国立新美術館(東京)

開催日のご案内。2019年8月28日(水)~2019年11月11日(月・祝)まで
営業時間 午前10時~午後6時
* 8月~9月の金・土曜日:10:00~21:00
* 10月~11月の金・土:10:00~20:00
最終入館は閉館の30分前まで
定休日:火曜日
* 10月22日(火)は営業、10月23日(水)は休館日となります。
入場料は、一般1,000円(大人)、500円(大学生)。一般1,000円(大人)、500円(大学生)
前売/団体800円(大人)、300円(大学生)

記事を書いた人:Jeongeun Jo
韓国出身、日本在住。東京藝術大学大学院美術研究科を卒業したTRiCERAのメンバーの一人。彼女自身もアーティストとして活動している。

段落
[1] https://www.nact.jp/english/exhibitions/2019/gendai2019/

Shinzo Okuokahttps://www.tricera.net/
1992年東京都出身。大学でインド哲学を学んだ後出版社に勤務し、アート雑誌と神社専門誌の副編集長として雑誌及び書籍の企画・編集に携わる。2019年にスタートアップ企業である株式会社TRiCERAに参加、日本初の現代アート専門の越境ECの開発及びアーティストのマネジメント、自社オウンドメディアの立ち上げを担当する。特技は速筆で、雑誌時代には1ヶ月で約150ページを1人で取材・執筆した。

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この度TRiCERAでは12月19日(土)から2021年1月19日(土)の会期にて齊藤拓未/さめほし/東麻奈美/林香苗武/野澤梓の5名のアーティストによるマルチプル作品のグループショーを開催致します。 今回の展示について 美術史家 ジョージ・キューブラー(1912-96)による『The Shape of Time: Remarks of the History of Things』からタイトルを引用した本展では、美術作品という事物にまつわる時間にフォーカスしながら参加アーティストの作品とその活動を紐解き、また鑑賞体験の提案として平面メディウムの一つであるプリンティングを採用します。  絵画と版画は、美術の諸領域において、しばしばアイロニックな関係を結びます。画材などマテリアル、ストロークや筆触など作家の身体的痕跡によって複雑な情報と構造を持った物質である絵画に対し、版画はそのイメージを抽出し、紙面に固定する記録のような機能を持ちます。 絵画は、当然ながら時とともに傷つき、すり減り、まるで氷が溶けるようにゆっくりと摩耗していきます。その事実は絵画が平面という物体であることを気づかせ、同時に物質としての絵画という新しい鑑賞の見地をもたらしますが、一方の版画は作品の物質性や身体性を離れ、イメージの記録と伝達により忠実なメディアであり、それぞれは異なる時間の流れ方を持ちます。 美術作品にまつわる時間について言及すると同時に、今回は参加するアーティストの表現を時間というアングルから紐解くことでその表現性の現在について解釈を試みます。  大人になるにつれ薄れつつある感情を思い出させる風景に、幼少期の自分をそこに描き込んでいく齊藤拓未。現在と過去の二つの時制を一つの画面に描く彼女の作品には、不可逆である時間の順行とそこにまつわる感傷性が豊に、静かに物語られています。  さめほしはデフォルメされた少女の顔の上に崩壊と生成というベクトルの異なる現象を描いてきました。本展に登場する作品は、先述のアンビバレントな性格に加え、顔にケーキをぶつけることによって造形性の崩れを新しい局面から模索する作品です。  東は美少女フィギュアや玩具をモチーフに、回転という動きを通し、時間をキャンバスに閉じ込める実験的な作品を描いてきました。順行する時間、反復する時間、そして運動する物体にまつわる考察を視覚言語によって提示し続けます。  さらに林香苗武は、平面における速度をテーマにしながら制作を行ってきました。絵画とは言うまでもなく静止物であり、画面において現象としての運動は現れませんが、彼女はあたかも未来派の作家らが行ったように、停止する画面における速さの問題に取り組んできました。 野澤梓はステッカーボムという、ストリート文化から派生した、主に自動車やオートバイのカスタムにて行われるステッカーを支持体の表面が見えなくなるまで重ね貼りする手法を絵画に引用的に使用します。像が重ねて描かれた彼女の絵画は、多層的な構造を持ち、それが内包する時間は非常に複雑であり、それこそがイラストレーションと峻別され絵画として存在する意義を獲得しています。  キューブラーは作品それ自体にまつわるスタイルやシリーズの流れについて解析を試みましたが、本展ではそこから敷衍し、制作という行為の結果である絵画でなくその記録であるプリンティング作品を展示により、あくまでもアイロニックな方法によって美術作品にまつわる時間の流れ、その物質的な性格について考察する機会を目指します。紙面において静かに物語られるアーティストらの像を通し、その奥にある絵画そのものについて考える機会をお楽しみください。 参加アーティストについて   齊藤拓未     1996年東京出身。2020年武蔵野美術大学日本画専攻卒業。主なグループ展に「日々のあわ」(高円寺pocke / 2019/ 東京)、 「fog」(exhibition space CLOSET/2020/東京)、「obキュレーション展 neo wassyoi」(hidari zingaro / 2020 / 東京)、主な個展が「tender...

FALSE SPACES:FALSE SPACESとは何かを問う

TOKAS Project Vol.2 "FALSE SPACES" 東京芸術劇場本郷にて 東京を代表するアートセンターの一つであるTOKAS本郷では、展覧会を開催しています。 "FALSE SPACES" "FALSE SPACES "は、TOKAS Project Vol.2で企画された。 関係者によると、2018年から始まったTOKAS Projectは番組として 思索的に芸術や社会などに光を当てることを目的とした 多文化の視点からのテーマを、国際的な活動との連携を図りながら、世界に向けて発信していきます。 アーティスト、キュレーター、アートセンター、文化団体。 TOKAS「FALSE SPACES」では、ホンとコラボ。 香港を拠点に活動するインディペンデント・キュレーターのIP Yuk-Yiu氏と香港芸術センター(HKAC)が共同で開催する展覧会。 本展では、主に日本と香港のメディアアートに焦点を当てています。 をベースにしたアーティストたちと キュレーターIP Yuk-Yiuとキュレーターチームの共同キュレーションにより 本展では、日本人アーティストのITO Ryusuke, TSUDAの3名が展示されます。 Michiko, NAGATA Kosuke、香港からの3人のアーティストNG Tsz-Kwan, Stella SO そして WAREです。 日本と香港の現代アートシーンにおけるメディアアートの鑑賞が「FALSE...

Feature Post

共感し、生活に取り入れる-コレクションが生まれる時-

新規事業の多く携わる河本さんは、つい最近になってアートの購入を始めた。「作家さんとの対話から作品のコンセプトやメッセージに共感したことがきっかけ」と語ってくれた彼に、今回は作品購入のきっかけ、アートを買うことで得た気づきについて語ってもらった。 作品への共感性が購入の後押しになった 河本さんとアートの出会いを教えて頂けますか? -高尚な理由ではなくて恐縮なのですが(笑)、最初のきっかけは、友人に誘われて行った展覧会でした。その友人は作家をしており、初めての展示ということで会場に足を運び、そのまま作品を購入させて頂きました。 ファーストピース(最初に購入した作品)だったんですよね。 -ええ、そうです。それまでにもインテリアアートとして量産されている作品の購入経験はあったのですが、本格的なアートという呼称が適切か分かりませんが、いわゆる大量生産品ではない、一点モノのアート作品を購入したのはそれが初めてです。 前々から関心はあったのですが、購入するための手がかりもマナーも分からなかったし、「アートを買う」ということは身近なことでは無かったですね。 中島健太 匿名の地平線シリーズ 18.5 x 18.5cm アーティストの詳細はこちらから 購入されたきっかけは何だったんでしょうか。 -(購入までの距離が)縮まったきっかけは作家さんとの対話だと思いますね。作家さんのお話を聞くと、目で見えている部分の背後にもストーリーがあることを知れて、「なるほど、そう言うメッセージが込められているのか」とより深く理解できます。しかもそのメッセージと、僕自身の大事に感じている価値観との共通性を感じたんですよね。それで、思い切って買っちゃおうかなと(笑)。 家に飾ってみて良かったと思うことは、自分が共感するメッセージが込められた作品を毎日見ることになることです。その度に自分の考えを、どこか視覚的になぞる感じでしょうか。これは楽しいですよね。 コンセプトへの共感が大きなポイントになったんですね。 -メッセージに惹かれた点は大きいですね。個人的に、ビジョンやメッセージへの共感性は、普段から重視しています。例えば、前の会社に誘われた時も、そのビジョンに強く共感したことが転職の決め手でした。 上床加奈 blood6 30 x 120cm アーティストの詳細はこちらから 作品との関わりから、他に発見した点はありましたか? -アートと全く同じとは言いませんが、新規事業のマインドとは似ている点があるのかなとは思いました。ビジネスではどのような課題を、どのようなアイディアによって解決していくか、しかも具体的で解像度の高いプランが求められますけど、アートの作品一つ一つにも今までになかった発想や表現などの革新性がある。そのユニークさは似通っているのかな、と思います。 購入の際、コンセプトやメッセージ以外だと、どういう点が検討のポイントになりましたか。 -部屋との相性は考えますね。以前は友人を呼んでホームパーティーも頻繁に開催していたし、引越しも年に一回はしていたり(笑)、自宅に関してはこだわりがあるんです。昔からインテリアも好きだし、部屋と合うかどうか、これを考えることも楽しみの一つです。 アートもインテリアの延長線で考えられていますか? -いえ、また違いますね。どちらが上か下かという話ではないですが、アートの場合はメッセージを含めて生活に取り入れます。昔はインテリアアートも買っていましたが、それがあるかないかが両者の違いだなと、実際にアートを買ってみて感じました。 不動産の売買を、例えば部屋のコーディネート含めてすることもあってインテリアは結構身近なんです。だからインテリアももちろん好きですが、それぞれはまた違った軸で楽しむものかな、と。アートは機能的じゃないし、かと言ってビジュアルだけの話でもない。物の部分だけではない、作家さんの考えていることやそのメッセージ性も鑑賞出来るところは面白いなと考えています。 初心者にもアクセスしやすいプラットフォームの重要性 興味が出てくると新しい作品を探したくもなると思いますが、いかがでしょう。 -それはありますね。ただ一方で情報の問題もあるのかな、と。どんなアーティストがいるか、どんな展示がいつ・どこでやっているのかという情報の取得が難しい。取りに行かないと得られないというか、自然には入って来ない。もちろん業界的な情報網はあるのでしょうけど、外からではなかなかアクセスが難しいなという印象がありますね。ギャラリーも友人に紹介されるまで、行きづらく感じていました。 アートフェアにも参加したのですが、そこでは結局、買いませんでした。確かに参加しているギャラリーや出品されている作品の数は多かったのですが、欲しい作品には出会えなかった。作家さんと話す機会があまり持てなかった点もあるかもしれませんし、欲しい作品と予算が合わなかったこともあったり。何というか、諸々の条件にマッチした作品を探すことは難易度が高いのかな、と。初心者だと尚更かもしれません。買いたいけど探し方がわからない、みたいな。購入者としても参入障壁が高い印象ですね(苦笑)。 曾超 KK190612 53 x 53cm アーティストの詳細はこちらから 情報量の点ではネットの活用にもアドバンテージがあると思いますが、オンラインのアート購入についてはどう考えていますか? -価値の担保がハードルの一つだと思っています。インテリアならイメージやブランド、価格や自宅との調和感を指標にしますけど、アートにはより高度な情報が欲しいなと思いますね。 昔オンラインの英会話を受講していたのですけど、講師のプロフィール欄にはテキストだけじゃなくて動画もあったり、提供してくれる情報が多くて助かった覚えがあるんです。アートにもそういった工夫があってもいいかなとは思います。 「作品のメッセージ性が重要」という点と繋がりますね。 -そうですね、画面に表示されたイメージの奥を期待してしまう。あくまで僕個人の話ですけど。この色はどういう意図があって使っているのか、この線はどうしてこうなのかとか、作品の価値が伝わるより深い部分の情報は気になってしまいますね。 A.C.D Corbusier's Cyclone 51 x 61cm アーティストの詳細はこちらから 作品性の部分の他に、例えば河本さんは不動産の売買などもされていますが、アートにも投機的な目線を持っていますか? -なくはないですが、資産性を強く意識するほどの高額な作品はまだ買ったことがありません。もし購入する作品が何百万円となれば、その時の心持ちとしては、「投資にもなるし」というのは強い後押しになるかな(笑)。決して無駄遣いじゃないんだ、と。あくまで僕個人のレベルの話ではありますけど、出せる金額が一桁増えるかなとは思います。 今後、コレクションや購入のプランはありますか? -もちろん、良い作品と出会えればとは考えています。自分の目を肥すことも必要だと思いますね。作家さんと話をしてみて、その話が分かるくらいにはなっておきたいかな。作品の良さがもっと理解出来るようになれればと思います。

プログラミングは今やアーティストのツールでもあります。

 中田拓法は主に風景画を制作していますが、プログラミングの手法を絵画に取り入れるという一風変わった方法で制作しています。それは、美術を学ぶ前にデジタルメディアを学んでいたからというだけではなく、「新しいものは絵画だけでは生まれない」と語る彼が、絵画の歴史の第一線で活躍しようとしているからでもあります。もしかしたら、彼は新世代のアーティストのお手本になるかもしれませんね。 アートの前にデジタルメディアの勉強をされていたとのことですが、そうですか? - 元々はデジタルメディアの勉強をしていました。大学の美術部に入ったのがきっかけでアートにハマってしまいました。その後、デジタルメディアを専攻していたにも関わらず、表現としてのデジタルを敬遠するようになってしまいました。最終的には美大に再入学し、具象画を学びました。 風景画に力を入れている理由はありますか? - 人間に焦点を当ててしまうとリアリティが失われてしまうような気がして、昔から見るのも描くのも風景が好きなんです。人間と自然は等価だと思っていますが、絵の中の人間はどちらかというと記号のようなものだと思っています。 あなたにとって現実とは何ですか? - 私にとってのリアリティとは「死」です。ちょっと怖いような気もしますが、死の世界と生の世界のつながりを感じられるような風景を描くようにしています。物心ついた限りでは、風景には何か特別なものを感じていて、その気持ちを絵で表現したいと思っていました。 Friend Who I Hasn't Seen in a While, 45.5cm×38cm その「特別感」はどのように作品に盛り込んでいますか? -ーー絵を作り終えた後に、わざと絵を割ったりしていました。絵に工夫がなく、どちらかというと偶然の産物のようなものを目指していました。一枚一枚の作品が本当に完成するまでには時間がかかりますが、自分が目指しているものを作るにはこれしかありません。 絵の中にプログラミングの要素を取り入れているようですが、プログラミングの要素はどのようにして取り入れているのでしょうか? -ーー2018年からプログラミングの要素を混ぜ始めました。主にPhotoshopを使っていましたが、目的もなくプログラミングをいじっていると複雑さや偶然性が出てきます。イコノグラフィーは全てアニメーションにして、良い部分を切り取って画像にして、それをペインティングにしています。 目的も方法も同じですが、アニメーションを作るのは、どちらの画像が良いかを確認するようなものです。でも結局、アナログとプログラミングではtry&errorのパラメータが全然違うんですよね。 Mrs. Strage, 72.7×91cm テーマやコンセプトは重視していますか? -テーマやコンセプトは重視していません。ただ、美術史で言えば、メタファーとシンボルの関係性の問題を解決するには、今の方法が一番いいのではないかと思っています。もちろん新しい絵画を作ることを目標にしていますが、ただ描くだけでは「新しい」ものは作れない、少なくとも私はそう感じていますし、今の私の作品制作のアプローチ/プロセスはその距離を縮めていると思います。だから今振り返ってみると、デジタルを学んだことはとても役に立ったと思います。最近では、プログラミングと言語は似ていると思っているので、言語の恣意性に興味を持っています。これからもアーティストとして活動していきたいですし、世の中に新しい何かを提供することが自分の役割だと思っています。 Meeting Place, 91×116.7cm 

現象とイマジネーションの間を巡って-アート・フォト特集-

絵画とは違い、実際にあるモノ・コトに準拠する写真の表現は、被写体の制限を少なからず受けるところが特徴であり、かつその作家のイメジネーションだけでは完結しないからこその面白味がある。被写体に当たる光の量、空気の状態、被写体に向き合うアングルや距離、もしくは被写体それ自体など、写真を自らのメディアにする作家が、現象世界を前提しながら、その作品のどこに工夫を凝らしたのか、どこに自らの精神を反映させたのかについて思いを馳せながら鑑賞することも一興だ。   福嶋幸平 / Kohei Fukushima  作家の詳細はこちらから KEISUKE UCHDA 作家の詳細はこちらから ATZSHI HIRATZKA 作家の詳細はこちらから 梅川良満 / Yoshimitsu Umekawa 作家の詳細についてはこちらから 松元康明 / Yasuaki Matsumoto 作家の詳細はこちらから 加藤友美子 / Yumiko Kamoto 作家の詳細はこちらから 良知慎也 / Shinya Rachi 作家の詳細はこちらから JG ヘッケルマン/ JG. Heckelmann 作家の詳細はこちらから

未定義の真実を求めて; 家で愉しむ抽象画 – 前編

空想する存在として 望遠鏡で、宇宙の神秘を発見すべく空を見上げたことはあるだろうか。子供たちが、何でもかんでも「なぜ」と聞いて止まないように、我々人間は好奇心がやたら強く、想像力が異常に豊かである。ほとんどの文明では、神々もしくは、その不在を追い求め、又、空一杯の星空に描かれた絵を見上げ、宇宙人がいるか否かを議論する。かつて、地球は平らで、海水はあの世に流れ下ると信じていた我々を駆り立てるものとは。それは、「未知」の「説明がつかない」何かへのファンタジーである。 家庭での不思議探究 今やアートは、宇宙人の存在のように、私たちが必ずしも理解し得ない稀有なものに成長した。それこそが、多くの人にとって現代アートを価値あるもの、興味をそそられるものたらしめる理由の一つでもある。日々の生活に刺激を与えながらも、家族や来客者にもリラックスしてもらえる中立的な雰囲気を演出したいのなら、種々の芸術手法の中でも、抽象画の購入がお勧めである。抽象さに不確かな真実を探求するのに飽きは来ず、他者もその美しさに安らぐことができる(いや、一緒に探究参加なら尚嬉しい)。 今回は、Anja Stemmerの抽象アート作品を例に挙げ、抽象絵画と家との相性がいかに優れているかを紹介しよう。次回はもっと多くのアーティストを取り上げる予定だが、その間、「アートを自宅にコーディネートするコツ」を予習復習したい読者の方々はこちらをご一読あれ。自宅にアート 〜お洒落な飾り方 簡単ガイド〜 いかに上手く馴染んでいるか見て取れることだろう 最も簡単なテクニックは、ひとつの色をあなたの 部屋もしくは家具から選び、アートとマッチすること すると、あれま素敵! 作品詳細は画像をクリック! ため息の出るディテールも自宅で愉しみ放題 和室に抽象画は合わないなんて誰が言った? ペアだとより一層奥ゆかしい! もっと楽しい発見が欲しい貴方、是非ニュースレターのご購読をお忘れなく。

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